令和元年12月勉強会

令和元年12月 中医学勉強会

常見病{癌の予防とケア・・・中医学的考え方} 中医学講師 高橋楊子先生 (証の診方・治し方)など著書多数)

日本において2人に1人は癌になるといわれているそうですが、よくなる事も多くなっているそうです
不治の病というイメージから癌を患いつつも伴に生きていく時代になってきているのかもしれません

お店にも10年前に癌をしましたとか中には30年前に癌を患いましたなどとおっしゃる方がいらっしゃいます

癌とは「遺伝子変異によって細胞が無制限に増殖し続け、元の臓器を離れても増殖続けることができるものを指す」「また隣接の組織へ浸潤し、血液やリンパの流れに乗って遠隔転移して、他の正常組織から栄養を奪って命を脅かす悪性なものである」

遺伝子の変異の原因になるものは以下のようです
1、ウイルスや細菌の感染
2、タバコ・暴飲暴食・焦げたもの・カビの生えたもの・熱すぎるもの・塩漬け
3、慢性疲労・精神的ストレスの蓄積
4、放射線・紫外線など過度の浴びる
5、過労
6、老化

*この事から考えると身体全体の弱り(過労・老化・慢性疲労)などは免疫機能や組織や細胞の力を弱らせる事と関係しますし、ウイルスやたばこ・熱すぎる等は細胞を傷つけることに関係すると思います

中医学は癌を邪気と考え正気を整えることで邪気に勝つ身体づくりを一番に考えます

正気が弱るとは気血両虚・臓腑の虚損・陰陽不和などです
正気を扶助します

邪気は癌毒ともいわれ、性質か熱毒・寒毒・痰湿・瘀血・気滞などがあります
祛邪(邪気を取り除くこと)をします

昔から『邪の集まる所、その気か必ず虚す』
『正気が内にあれば、邪が入りこめない』
などといわれます

よく「冷えは癌になりやすいとききますがそうですか?」などとお客様に質問されることがありますが、冷えも熱もどちらもよくありません

弁証論治として気血両虚に癌毒・気陰両虚に癌毒・陽虚に癌毒
に対する症状と治療の方法や使う方剤などについて

術後の中医学ケア
1、胃がん
ダンピング症候群に注意・・・脾胃が虚損して運化が失調している・・・益気扶正
2、肺がん
呼吸障害など・・・肺気の虚損・肺陰の虚損を考慮
3、大腸がん
消化吸収障害・・・気血の虚損・運化失調
4、肝臓がん
胸脇部の脹痛、消化吸収障害・・・気血虚損・気滞血瘀
5、子宮がん
患部の疼痛・排尿障害・リンパの浮腫・精神症状・・・気血虚損・湿毒残留

*中医学ケアして虚損を補う事により回復もちがってくるはずです
*癌になるとは邪が盛んになって正気は虚した状態です
癌の芽を絶えず正気は抑えています
0.1mmの癌が1cmになるのに10年から20年
1cmから10cmになるのに3~5年
だそうです
それならば正気を扶助し体内環境を整えておきたいものだと感じました