病気と漢方

2024-02-04

嫌われ者も漢方

サソリ・ミミズ等嫌われ者も古代からの沢山の経験則により性味・帰経・働きなどが中薬学に記されている中薬の1つです
平肝熄風薬に分類されています
聞きなれない言葉だと思いますが、中薬学に『肝経に入って内風を平熄し肝陽を平定する薬物を平肝熄風薬という』とかいてあります
『平肝熄風薬には清肝・潜陽・鎮痙などの効能があり、高熱による意識障害・痙攣・ひきつり・後弓反張・肝陽偏亢・肝風上旋による眩暈・頭痛・顔面紅潮、はなはだしいと肝風内動による・・・・・・・。なお、虫類の薬物には通絡の効能があり、風湿痺の疼痛・しびれに応用できる』(中薬学より)

ミミズは日本でも昔から熱さましとして使われてきました
地竜という名で総合感冒薬に配合されている事もあります
子供の頃熱を出すと地竜を煎じて飲ませてもらっていました
節模様のある平たい紐みたいな感じでミミズとは知りませんでした
中薬学をみると①清熱熄風・定驚 ②精肺平喘 ③行経通絡 ④利水通淋となっています
③の行経通絡ですが経絡を行かせ通じさせるという事です
経絡という言葉は馴染みのない人も多いと思いますが、簡単に言うと人体の内と外・上と下など全身をくまなく網羅している気血を運行の通路です
不通則痛・・・通じなければ則ち痛みになるという意味ですから通じれば痛みがとれるという事になります

蠍(サソリ)の処方用名は全蠍(ぜんかつ)
①熄風止痙②活絡止痛③攻毒散結と書いてあります
毒のあるサソリですが中医学には「毒を以て毒を制す」という言葉があります
清朝末期の頃の名医 張錫純の医学折衷参西録に全蠍を使った話が出ている
顎下に時毒により生じた堅い腫脹に壁の上にいた全蠍7匹を焙って焦がし末にして黄酒で服用させ3日で腫脹が消えたとかいてあります
昔の事ではありますが、その場で手に入れて調理し治療した事に驚くと伴にこういった療法が人の暮らしの中にあったのだと感じます

これ等に加えキダ・白僵蚕・蘇合香など入った食品(星火活絡丹)が新発売になりました
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2023-12-10

骨粗鬆症と骨折

骨粗鬆症と骨折は密接な関係があります
先日“今日の健康”を見ていたら整形外科の医師が「骨卒中」という衝撃的な言葉を使っていました
高齢者が背骨や足の付け根の骨折を繰り返すと寝たきりになりやすく死亡リスクも高まるといわれているそうです
骨粗鬆症で骨がもろくなっていると繰り返し骨折しやすくなります

骨がしっかりしていれば骨折しても治りも良いと思いますが骨がスカスカでは治りも悪くなります
内臓の病気によって骨密度が低下する時もありますが、一般的にはカルシウム不足やビタミンD不足 それに日光にあたらない事や運動しないので骨に負荷がかからないとかがあります
驚く事に日本人の98%がビタミンD不足だそうです
食事からの摂取が少ない事と紫外線を殆ど浴びていないという2点が主な原因だそうです
因みにシイタケやきくらげは天日干しするとビタミンDが増えるそうです
また乳製品や小魚などカルシウムもしっかりとって食事からの不足を補いましょう

骨を丈夫にするには負荷をかけるのがよくジャンプなど骨に直接刺激がいくのが良いそうですが散歩でもしっかり足をあげて歩く効果があると思います

中医学では骨粗鬆症についてどう考えるのでしょう
【腎は骨を主る、髄を生じ髄海に通じる】
つまり骨の弱りは腎の弱りといえます
五臓は相生相剋で関係しているので、腎以外の臓腑の影響を受け腎が弱る事もあります
しかし〈生長発育を主る〉腎は老化とも多いに関係しています
年をとれば程度の差はあっても誰もが腎虚になります

腎を補い筋肉や骨を強くするものに 鹿茸・鹿腎・杜仲・淫羊藿・巴戟天・桑寄生・

牛膝などあります
また熟地黄は「滋陰養血するだけでなく生精補髄生骨し、補益肝腎の要薬である」と中薬学に書かれています

腰痛・関節痛・下肢のしびれや痛みに使う独歩顆粒にも桑寄生や杜仲や牛膝が使われています

参馬補腎丸には鹿茸・鹿腎・杜仲・淫羊藿・熟地黄が使われています
養生食品の亀鹿仙に〈益腎強骨(中薬学より)〉の亀板・鹿角が使われています
老化防止や骨粗しょう症予防に漢方もお役立て下さい

2023-11-05

年齢と伴に足腰の衰えを感じるものです

骨と筋肉は協力して私達の身体を支えてくれています
足腰の衰えを感じるのはそのどちらも弱くなっているからだと思います
特に筋肉をつける運動をする事は骨や関節の支えとしても大切です

*脾は肌肉を主り、四肢を主る
手足に力が入らないのは脾が弱っているのかもしれません

*肝は筋を主る
この頃 ふくらはぎがよくつる・手の指がつるなどは肝が弱っているのかもしれません

*腎は骨を主り、髄を生じる
骨密度が低くなっているなら腎が弱っているかもしれません
こうした臓腑の弱りが痛みをおこす素になっている場合も多くあります

また痛みは寒いと悪化したり、梅雨の頃など湿度が高いと悪化したり、風にあたると痛くなったり痛みが増したり、あるいは赤く腫れている時は温めると悪化するなどの経験があると思います
痛みは風・寒・湿・熱などの外的要因によっても引き起こされたり、悪化したりします

また中医学では『不通則痛』通じないと痛みになるといいます
これは血の流れや経絡の通りを指し、気滞や瘀血や痰飲が流れを阻害するものになります

痛みは弱った所に風・寒・湿・熱などの邪気が入り込み気滞・瘀血・痰湿となって流れを阻害する為に生じると考えられています

肝は血・腎は精・脾は気と関係が深く・気血精の不足があれば筋肉痛や関節痛は慢性化しやすくなります
不足している場合は大いに補っておきましょう
中でも動物性の中薬は力があるものとされています
鹿茸や鹿角膠は益精血・強筋骨・亀板は益腎強骨と中薬学にあります
亀鹿仙は亀板や鹿角が入れてある食品ですから1日1袋食べて力をつけると良いです

補う+対症療法の漢方薬は
独歩顆粒(独活寄生湯)・ロイルック(疎経活血湯)・サンワロンD(大防風湯)があります

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