季節と病気

2019-09-11

秋口は抜ける・切れる・パサパサになったなどの髪の悩み・カサカサやシミなどの肌の悩みが増えると思います。

夏の紫外線のせい?
そればかりではないかもしれません。

肌や髪は血の滋養作用によって栄養され、潤っていますし、また津液も滋潤作用によって潤っています。
血・津液は気の推動力によって隅々まで運ばれます。
つまり気血津液が充実していれば肌も髪も艶やかです。

荒れた肌や髪をケアしようと、化粧水でパックやピーリングで古い角質を除く等、色々外からアプローチすると思います。
でも内からのアプローチも大事です。

夏は五行の火の季節で、五臓では心、腑では小腸、五気では暑です。
暑邪は炎熱で湿邪を伴いやすいといいます。
湿邪は胃腸を障害しやすい特徴あります。
炎熱の気候で乾燥し、汗を沢山かくことで乾き、胃腸を障害する事で水分や栄養の吸収がわるくなるという3方向から乾燥に向かいます。

「水は沢山飲んでいたから大丈夫」
そうでしょうか?
軟便や下痢になっていなかったでしょうか?
水分ばかり飲みたくて食事がおろそかになっていませんでしたか?

【脾胃と美容】
美肌や艶のある髪のケアはまず胃腸です。
胃腸が弱ければ気血がつくられません。
脾胃の働きが弱いと食欲不振・軟便、下痢の症状や疲れやすくやる気が出ないなどになりやすくなります。
脾胃は気血を作る源ですから弱っている状態では髪や肌に気血がとどかず滋潤できません。

下痢っぽい状態が続いているときは脾の働きを高め余分な湿を除ける健脾散顆粒を
めまい・立ち眩み・疲れやすいなどの中気が落ち込んでいる症状にはホイオー錠を
食欲がなく胃の調子が悪い時は健胃顆粒を
眠りが浅く疲れがとれない時は心脾顆粒を
くしゃみ・鼻水・膨疹などのアレルギー症状が出る時は勝湿顆粒を飲んでみて下さい。

【血と美容】
血の滋潤作用と血の循環は美肌や艶のある髪にとって大事です。
血が不足するとドライスキンになります。

髪は女性ホルモンと関係しているといわれます。中医学においては血の道といわれる所と関係が深いです。
『肝は血を蔵す』といい血の充実は肝血の充足につながり、肝の疏泄という気の流れをスムーズに行う働きも良い状態となります。
肝血の充実・円滑な疏泄機能があれば肌や血の余りといわれる髪を健やかにするばかりでなく、気候の変動や環境の変化、ストレスにも強くなります。

また肝血の充実は相生関係の心血の充実にも関係しているので、心もゆったりして些細な出来事では動ぜず、睡眠も安定します。
だから血を補う事は美容以外の健康面にも役立ちます。

しかし夏の暑さで血を消耗したり、夏に水っぽいものばかり摂っていて血になる物を食べなかったり、胃腸を傷めて食欲がなく摂り込めなかったりすると血不足になります。

血不足の人は
血のめぐりをよくして血を補い温める婦宝当帰膠
お腹が冷えて張る、浮腫みやすいなどの時はフラーリンQ
ストレスに弱く落ち込んだりイライラしたりは逍遥散をお試し下さい。

【津液と美容】
最近は水分補給についてテレビやいろいろな場面で言われているので脱水気味の人は少ないと思います。
しかし年齢を重ねると細胞の保水力みたいなものが不足してそもそもみずみずしくなくなっているので、脱水気味になるまでの貯蓄がありません。
ただの水ではなく骨付き鶏肉を煮込んだスープなど、栄養豊富なスープを飲んでください。
鶏ガラの野菜スープ・昆布や煮干しでだしをとった味噌汁などスープ類は身体にやさしい補水液だと思っています。

漢方の食品としては美肌オイルの紅沙棘や艶麗丹があります。
艶麗丹には哈士蟆油が入っています。これは清朝宮廷に献上された美容に良い高級食材です。

美肌や艶やかな髪は内側から!
潤そうと水やりしても砂のような土で保水力がなければ水も栄養も留める事ができません。
まず土づくりが大切です。

2016-05-25

パンダ② 不整脈があれば循環器科を受診して心電図など心蔵の検査をします。西洋医学では心蔵の病気ととらえているからです。

もし検査の結果、何も見つからないと精神的な問題だと言われ安定剤を処方されたり、心療内科の受診を勧められた方も多いと思います。

 

中医学では不整脈は心の『血脈を主る』働きの失調

 中医学で考えると不整脈は心の『血脈を主る』働きの失調ですから、もちろん心も考えに入れますが、五行の相生関係にある肝や脾の失調が影響しているかもしれないですし、相克の関係にある肺や腎が影響しているかもしれないという事も考慮します。

 また、気候や環境や食生活など個人をとります状況が大きく関係しているかもしれません。ここでは気候の変化を中心に考えてみます。

春は肝の季節

 春は肝の季節です。肝は五行の木の臓で、木の性質を持ちます。春先木の芽がふいて木々は枝を伸ばし新緑の葉をつけていきます。肝気は上に向かいます。温かくなり鳥が巣立つように自由に羽ばたきたい気分です。しかしストレスがかかると、そうはいきません。それは社会環境など個人を取り巻く周囲からストレスをうけている場合もありますが、自己を拘束している場合もあります。こうあるべきなのにこうならない。こうしたいのにできない。思い通りにならない。人がどう思うか気になる。などは自分のこだわりからストレスを招いている事も多くみられます。そうすると肝木は伸びやかに枝を伸ばす事が出来ずに肝鬱気滞の状態になります。

 また、肝が弱っている場合も同じです。年をとると肝腎が不足しがちになるので、特にストレスや緊張が強くなくても 疏泄機能が失調しやすくなります。肝血・肝陰の不足から疏泄機能の失調・肝陽上亢などにより脈の一定なリズムが保てなくなります。また血圧が不安定になったり、気分にむらがあったり、ホットフラッシュのように急にあつくなったり、汗がでたり、その為風邪をひきやすくなったり、あちこちに痛みやかゆみが出たりとか不定愁訴が伴う事も多くみられます。

夏は心の季節

 夏は心の季節で五行は火ですので、心火と言ったりもします。夏は一般に脈も少し早くなります。心火亢盛になるとエネルギー過多の状態ですので、ドキドキがとまらない。心蔵の音が聞こえる。頻脈から心房細動を起こす事もあります。もちろん汗で津液も失われやすく、虚血性心疾患に伴う不整脈になることもあります。また心火に強い状態は心血・心陰・心気を消耗しやすく、逆に心気不足によって脈の結代が生じる事もあります。こういう事から心原生の脳梗塞をおこす場合もあります。また、『神を臓す』機能が失調し不眠にもなり易いです。とにかく夏の不整脈に対しては心火を抑え、心気を補い、津液を補う事が大事です。

 四季の最後の約20日は脾気が旺盛になる時期で、土用と言い精がつくものを食べたりします。脾は土で気血精を作り出すところですから、ここが弱るとエネルギーがなくなって気力も体力もなくなってしまいます。食欲がない、軟便や下痢がつづく、疲れがとれない・・・など夏の終わり(長夏)の夏ばてのような状態ですが、脾の弱りによるものです。脾は心と母子関係にあって、心の弱りは脾に伝わり、心脾両虚になると動悸の他に眠りが浅い、不安感がある、色々考えすぎてしまう、物忘れが多いなどの症状がでます。脾は湿が多いと、うまく働けないので、除湿、利湿、化湿などの方法とともに夏の終わりには気津両虚や心脾両虚になっている事を考えにいれます。

秋は肺の季節

 秋は肺の季節で燥と関係しています。『肺は一身の気を主る』と言って呼吸によって気を取り込みます。夏に津液を消耗した上に、長夏の頃に脾胃の働きが弱くて津液の生成ができないと秋の燥に対応できなくなります。津液の不足で血液がドロドロになると血の巡りが悪くなって、虚血性心疾患が悪化し、それによる不整脈もおこりやすくなります。やはり、気津を補い宗気の回復をはかると共に瘀血を考えた方が良いようです。

冬は腎に季節

 冬は腎に季節で寒さが厳しい時期です。寒凝といって寒は凝滞させるという性質をもっています。やはり瘀血は絶対に考える必要があります。また心陽が不足したり心腎のバランスがとれなくなったりします。腎陰の不足により虚陽が上浮し不整脈になる場合もあります。もともと瘀血のある人や西洋医学的には狭心症などの虚血性心疾患や動脈瘤、静脈瘤などの循環器系疾患のある人は心配な季節です。身体を冷やさないようにすると共に、活血化瘀薬、補腎陽、補心陽、補腎陰など症状や体質にあわせて行っていくと良いようです。

 このように中医学においては気候などの環境も重要な疾病の発症要素と考えます。

2011-08-01

 脳梗塞も心筋梗塞も血の流れる道が塞がる事によっておきます。つまり 中医学では瘀血と考えます。血はなぜ流れているのでしょう。これは『心の 血脈を主る』働きによってなされています。つまり 絶え間ない心臓のポンプによって血は体内におくりだされます。これを行うエネルギーは心の気つまり心気す。心気の弱りは心臓から血を送り出す力の弱りになります。心臓の駆動力が弱まれば血の流れは停滞します。赤血球など血液は変形する能力を持っています。それも 気の力が不足すると弱まります。気は身体や身体の中の動きと関係しています。

 私達が「疲れた。」と感じている時は気も消耗しています。心臓を動かすエネルギーや赤血球や白血球の変形するエネルギーが不足してはスムーズな流れは期待できません。川を想像を想像してみてください。流れが緩慢だと流れによって運ばれるものは流れに乗れずつまってきてしまいます。それに加え水不足の状態だとよけい引っかかってつまりやすくなります。それが、夏に梗塞が多いという事はそういう事なのです。

 夏に脳梗塞が多い こんな調査結果が数年前に日本脳卒中学会で発表されました。夏に多いのは脳卒中のうち脳梗塞・冬に多いのは脳出血、くも膜下出血だそうです。理由は

①暑さによる発汗で血がネバネバする事
②暑さにより抹消血管が拡張して血の流れが遅くなる事

 だそうです。中医学で考えれば

①は津液不足または陰虚による瘀血
②は気虚による瘀血です。

 つまり 気津両傷・気陰両虚による瘀血です。気は血を流す推動力です。

 夏は心の季節ですから、心火が気津を消耗する事は熱中症の所に書きました。心臓は『通じるをもって本となす』といわれます。心臓をとります冠状動脈が通じて(流れて)いればこそ心臓が滋養されるという事です。

 本とは本治、つまり根本治療の事です。心包は心臓をとりまく部分の事ですが、活血化おの働きをもつ中薬のうち唯一丹参が心包に入るといわれています。西洋医学で考えれば心臓を取り巻く血管が心包と関連していると思いませんか?丹参は冠元顆粒・天王補心丹につかわれています。

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