冬は温かく!

パンダ⑦ この頃、ついつい寝坊になってしまって・・・ 身体が弱ってしまったのかしら?冬の朝は寒くて寝床から抜け出したくない気分ですね。この,冬は寒いという当たり前なことが身体にとって重用なポイントです。身体の陽気も不足しやすい時期です。

 冬の3ヵ月は『閉蔵』といいます。閉ざし貯蔵する季節と言う事です。冬は陽気を大切に保つ事が大事です。四季の過ごし方の中で唯一『遅く起きなさい』と書いてある季節なんです。人体における陽気は命と関わりがあります。冬、屋外に放りだされたら凍死してしまう事もあります。体温を維持する事はエネルギーのいる大変なことなのです。暖房が完備されデパートの中など暑いくらいの現代と違い、古代の人にとって陽気の保持は更に重用だったと思います。

 身体を温かくして、温かい物を頂いて、充分睡眠をとる事は冬の養生の第一歩と言う事が解ります。日頃、冷えやすい人やエネルギー不足の人は補陽剤を使って温めると同時にエネルギーやエネルギーの元の精血を補いましょう。参茸補血丸・双料参茸丸・海馬補腎丸・参馬補腎丸などそういった働きがあります。

 「それって皆補腎薬だよね。」って思うかもしれません。そうです。腎の陰陽は真陰・真陽といわれ陰陽の根っこみたいなものです。冬は腎の季です。この季節に腎陽を守りながら、腎陰(腎精)をしっかり補いましょう。また、精血同源ですから、血を補う事も大切です。当帰は補血・活血・散寒の働きがありますので、当帰の沢山使われているシロップの婦宝当帰膠がおいしく飲めて温まるのでお薦めです。女性は『血から衰える』といわれ、35才を堺に陰血が不足してきますから、薬膳にも使われる当帰は有効です。

 補陽するか、散寒するかは身体の状態によります。冷えるといっても皆が陽虚というわけでない時もあります。陽気の不足はだるい・疲れやすいなど気虚(エネルギー不足)の症状を伴います。陰血の不足により血脈が滋養されずに冷える時もありますし、瘀血による血行不良の為冷える時もあります。寒邪の侵襲をうけて冷える時もあります。冷える。寒がる。だるい。やる気がおきない。眠くてしょうがない。・・・などは陽気が不足してる可能性大です。

 是非、補陽薬を服用してみて下さい。

 家の中全体を温かくする為には、燃料を燃焼させ温かい空気を隅々まで送ります。送る通路が閉ざされていても寒い部屋ができます。でも大元は燃料と火力です。人において燃料は精・血で、火力は陽気です。燃料を補う方法は益精血・滋陰などです。また火力を補うのは補火になります。補火して精血を補わなければ消耗してしまいますが、火が下火になっているなら補火しなくては消えてしまいます。動力、火力と燃料の関係は人の場合もあるという事も考えておきましょう。