熱中症に注意しましょう

 熱中症は高温でなくても注意が必要です。熱中症は4つに分類されますがその中に熱疲労があります。大量の発汗・頭痛・吐き気・めまい・寒気・脱力感・倦怠感・強い口渇感・体温は若干上昇 ・・・症状はこうですが酷くなると危険な状態です。下痢した後、熱を出した後、水分と塩分等の電解質の補給が不足している時は熱中症になりやすいのでイオン飲料を飲んだり、首筋やわきの下を冷やすなど注意しましょう。

 中医学でこのような状態は気陰両虚・気津両虚の状態です。また年配者は陰虚傾向の人が多いのでより注意がひつようです。ふだんから補気生津・滋陰益気などしておくことが大切です。

 舌は身体の状態を現しています。鏡で自分の舌を見てみましょう。

真中が乾いていませんか?
歯型がついていませんか?
ひび割れのようになっていませんか?
柔らかく頼りない感じで舌苔がむらになっていませんか?
舌苔が少なくないですか?

 津液が不足すると乾いてきます。陰液が不足すると苔が少なくなったり、ひび割れになったり、酷い時は鏡のようにツルツルになります。気が不足すると舌は頼りない感じに柔らかかったり、歯痕といって歯の跡がついたりします。気津両虚・気陰両虚の場合は舌に気の不足と津液・陰液の不足の両方が見られます。

 汗は『心の液』といいます。熱疲労の症状に大量の発汗があります。汗により心は弱りまた、心が弱いと発汗し易いといえます。口渇も酷く、冷い飲み物を欲し、顔も赤い時は『白虎加人参湯』がいいです。これは清熱生津・益気・・・熱をさまし、津液を生み(血中や身体の水分を増やして)気を益す・・・という働きがあります。

 体質が弱く息切れや倦怠感が強かったり、かえって蒼白になったりする時は『生脈散・・・麦味参顆粒』がいいです。これは益気生津・斂陰止汗・・・気を益し、津液を生み、体の物質的基盤でである陰を守って、汗を止める・・・という働きがあります。
夏ばて防止や熱中症の予防に普段から飲んでおくとよいです。

 昔の有名な漢方家に李東垣がいますが「夏は生脈飲を飲みましょう」といっています。「また黄耆・甘草を加えると気力がでる」と加えています。とにかく熱中症対策として『気を益し、津液をます』ものが必要です。西洋医学でいうと点滴のようなものでしょうか。暑い夏、太陽がギラギラの夏・・・水をまいてもすぐ乾いてしまいます。熱があれば乾くということは自然の現象なのです。夏は身体の潤いを考慮して漢方薬や漢方茶を選びましょう。

 西洋人参(香西洋参)の働きは補気養陰・清火生津です。気と陰を補って、火をさまして、津液を生むということです。夏ばてや夏ばて予防、熱中症予防にピッタリだと思いませんか?夏の脳梗塞が多いのを知っていますか?津液の不足による瘀血が原因です。また気が不足すると血が巡るためのエネルギーも不足し停滞します。

 夏は潤い!