『食後の高血糖を中医学で考える』

40歳を超えてそろそろ心配になるのがインスリンの分泌や働きに問題がある2型糖尿病です。

40歳はそろそろ身体の衰えを感じ始める時期です。
黄帝内経の霊枢に10歳ごとの身体の変化が書かれていて40歳を頂点として衰えが見え始めると書かれているそうです。

40歳は仕事も身体も円熟している時期といえますが、同時にそろそろ成人病も気になる時期にさしかかります。

どの人も老化は避けられません。せっかくの身体は大事に使う事が老化の速度を遅くする手段です。

髪・肌・容貌・筋肉ばかりでなく内臓も老化してきます。
インスリンを分泌する膵臓もこれを受け入れて蓄えようとする力も弱くなってきます。

内臓の弱りをバックアップするには養生が大事ですが、食後の高血糖を未病ととらえてどうするかを考えます。

糖尿病に関して中医学では従来 『消渇』ととらえ病気の進みを上消・中消・下消に分類していました。
しかし2006年の中医臨床の糖尿病の特集にもそれは検査のない時代のものだとかかれています。

現代は血糖値だけでなHba1Cの値から過去2か月くらいの血糖値の上りも知ることが出来ます。

従来空腹時血糖を調べていましたが、最近食後の高血糖が糖尿病予備軍として問題視されるようになりました。

お客様でもHba1Cは高くないけど食後の血糖値が高いといわれたとおっしゃる方が結構いらっしゃいます。

未病先防で予防するに越したことはありません。
食後の高血糖はインスリンの分泌量が少なかったり・分泌する速度が遅かったりする為、血糖値が下がらず高血糖となってしまうそうです。

空腹時血糖が正常でもインスリンの分泌量が少なかったり、分泌速度が遅かったりするのは血液中のブドウ糖の処理能力は低いという事で『耐糖能異常』の状態にあるのだそうです。

糖尿病の前段階、境界型といいます。中医学的には未病です。
こういう状態からも動脈硬化を招くそうです。
西洋医学では生活習慣の改善しながら経過観察することになります。
また脂質異常や高血圧を伴うと動脈硬化になるリスクが高くなります。

近年、食後高血糖についてとりあげられているのは食後高血糖の方が空腹時高血糖より心血管系疾患のリスクが高いことがわかってきたからのようです。

中医臨床の記事に『中国では人々の生活が豊かになり、食生活が大きく変化し、糖尿病をはじめとする生活習慣病の問題が深刻化しています。』とあります。

つまり食生活が豊かになった事、飽食と糖尿病は関係が深いという事です。
それは中医学的には脾・肝の問題と言えると思います。

暴飲暴食によって傷つくのは脾胃です。

インスリンを分泌するのは膵臓ですが、膵臓は外分泌系と内分泌系の両方を有します。
膵液の膵管と胆汁の総胆管は合わさって十二指腸に注ぎます。
胆汁は間接的に脂質の消化を助け、膵液はタンパク質・脂質・炭水化物の分解に関わる酵素が含まれます。

『脾は運化を主る』といい栄養や水分の消化吸収と関係していますし、肝の疏泄機能により消化液のスムーズな分泌がなされています。

膵臓が弱ったり老化すれば外分泌にも内分泌にも同じようにあると考えられるのではないでしょうか?

中医学においては脾の運化機能を高めると同時に肝の疏泄機能もアップするようにすることが大切だと思います。

これらの機能を助けるように漢方薬や養生食品を摂ることは脂質異常にも役立ちます。

更に動脈硬化を視野に入れて考えれば活血化瘀薬も切り離せません。

食後高血糖と言われた方で、食事は注意しているのにとか・胃がもたれる・お腹がすかない・お腹が張ったり、・いつもドロドロした便だったり、下痢しやすいなどの症状がある時は未病のうちに体質に合った漢方薬を飲んで健脾してみませんか?

・食後高血糖が続き動脈硬化の傾向が出てくると瘀血です。
・中医臨床に糖尿病に対して老中医の弁証型の分類と治療法がのせてあります。

①気陰両虚型・・・益気養陰活血
②陰虚火旺型・・・滋陰降火
③燥熱入血型・・・清熱涼血、益気養陰
④陰陽俱虚型・・・温陽育陰・益気生津
⑤瘀血阻絡型・・・活血化瘀・益気養陰
以上のように複雑ですから幾つかの漢方薬や養生茶が必要になります。

■糖尿病に対し血糖は食事によって代謝しきれなかったもの(食積)と考え晶三仙のような消導薬を入れた方がよいとする意見もあります。
■糖尿病でこわいのは合併症ですが、それに対しては瘀血による部分も大きいと思います。

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