秋と肺

中医学の基本的な考え方に人も自然の一部(天人相応、天人合一)というのがあります。
自然界の基本な事物や事象を木・火・土・金・水の五行で考え、それぞれは相生相剋の関係でつりあっています
まるで五角形の宇宙のような感じです
さらに五行と五臓・五季・五味・五季・・・・は関連しています
例えば 五行の金と関連するのは五臓の肺・五季の秋・五味の辛・五気の燥・・のようになっています

肺は燥を嫌うといいますが、秋の気は燥なばかりでなく、炎熱の暑の気の夏の次にあるので大変です
何故なら炎熱は乾かすからです
ですから身体も肺も乾き気味になっているので尚さら肺の潤いが大切です

しかしよくしたもので秋に潤肺・潤燥の果物が沢山あります
代表選手は梨で特に梨の皮は梨皮(りひ)といって漢方薬にも使われています
梨の他、柿・いちじく・バナナ・りんご・みかんなど、また山芋・きくらげ・クレソン・くわい・春菊・ゆり根・銀杏・アーモンド・落花生・サトウキビ・メープルシロップなどです

肺は嬌臟といわれます
ひ弱な臟と言う意味です
外気とつながっている為、環境の影響(風・寒・熱・湿・燥・暑の六淫)をうけやすく、新型コロナのようなウイルスも肺から入ってくるためそう呼ばれています

まだ夏バテが抜けない人は気陰を補い心肺を補える麦味参顆粒を
よく風邪ひくまた風邪がぬけにくい人は衛気を補える衛益顆粒を
喘息やアレルギー性鼻炎も外気と関係しているので、衛気を補う衛益顆粒を
下痢や軟便ぎみの人は健脾してください
胃腸は気血を作る源といいますが、気血が作られなければ身体を維持するのに必要な物質もエネルギーもつくられません
病気の原因になる菌やウイルスを排除する免疫細胞も身体で作られているわけですから脾胃の働きは重要です
健胃顆粒・健脾散・補中医王錠・六君利気錠・フラーリンA(胃苓湯加減)・勝湿顆粒などで対処し下さい

五行の相生相剋の関係で脾と肺は脾が肺を助ける相生関係(母子関係)ともいいます
脾を助けることは肺を助ける事になります

もし風邪症状がでたら?
風邪症状がでるのは新型コロナやインフルエンザばかりではありません
ラノウイルス・アデノウイルス・これまでのコロナウイルス・・・等
急に寒くなって風邪をひく人も増える時期です
くしゃみ・鼻水・咽の痛みなどいつもなら風邪かなと思うくらいな時でも今は新型コロナじゃないかと不安だと思います
まず、いつも書いている対処法でしっかり漢方薬を使って下さい
マスク・手洗い・消毒・換気の悪い所に行かない・厚生労働省のアプリCocoaをいれて濃厚接触者になった場合通知がくるようにしておくなど万全の対策をしていれば新型コロナの可能性は極々少ないと思います
万が一そうだったとしても初期に漢方で対処しておく事は必ず身体の助けになっています

秋は肺をまもって元気にすごしましょう

 *マスクはしっかりしておきましょう
  「この人は大丈夫だろう」とか「親しいから大丈夫」とか「小さい子供だから大丈夫だろう」とかはありません
 
 *ひ弱な肺をマスクでまもって下さい