心不全

胸を抑える女性先週 俳優の大杉漣さんが66歳という若さで急性心不全でなくなり、世間を驚かせました。
ドラマやバラエティーなどに出られていてそんな事がおきるなんて想像できない程元気に活動されていました。

心不全は心臓の働きが低下して、全身に血液を送る事ができなくなる状態の事で、急性の場合はなんらかの原因で急激に心臓の機能が落ちた事になります。
心筋梗塞などの虚血性心疾患が最も多い原因になるそうです。

狭心症や心筋梗塞は中医学で言えば瘀血です。
しかし心不全の状況に陥っている状態は心気不足が中心となります。

瘀血を中心に考えれば循環系の瘀血に使われる漢方薬の代表は冠元顆粒や血府逐瘀湯です。瘀血の原因は様々ですが、気滞血瘀・寒凝瘀血・陰虚瘀血・血虚血瘀・気虚血瘀などありますが、やはりストレスなどの気滞血瘀はトップといえそうです。

「楽しく自由にくらしているからストレスはないです。」
「ほんとうですか?」
「ストレスを精神面だけでとらえていませんか?」
「自分の生きがいや楽しみのために自分の身体に過分なストレスをかけていませんか?」
「食べたい放題、飲みたい放題で身体にストレスをかけていませんか?」
「身体にやさしい食事や食事のとり方をしていますか?」
「早寝早起きして身体を充分に休め、リズムをつけてあげていますか?」

そう考えると自分の身体をなおざりにしていませんか?
達成感は疲労感を隠蔽するという事があるそうです。

また冬の寒い時期、特に今年は寒かったですが寒さは血を凝滞するといいます。それを寒凝血瘀と呼びます。

寒い時は注意が必要です。
まず、物理的にも身体を温める事、また温かく消化がよくエネルギーになる食べ物を摂る事が大切です。また瘀血の予防に活血化瘀の働きの漢方薬を飲んでおいたりサージや田七などで食養生したりも良いと思います。

中医診断学からみれば病気に突然はありません。必ず症状として出ていたはずです。瘀血なら痛む・しこる・黒ずむが3大症状といわれていますから、どこかに痛みや黒ずみ、あるいはしこりが出来ていたりしていたかもしれません。

年齢とともにゆっくり進行するのが慢性の心不全です。
これは貧血が原因でおきる時もあるそうです。貧血だと全身に充分な酸素を運ぼうとして心臓は働き過ぎになり心不全をひきおこすそうです。
また、血液中のたんぱく質の濃度が著しく低下すると血液中の水分が血管から漏れやすくなり肺に水が溜まったりしやすくなるそうです。

心不全の症状は手足の冷え・倦怠感・夜間尿・食欲不振・お腹が張るなどがあります。また、動機が起こりやすくなり、横になると息苦しいなどの症状もみられるそうです。

心臓の力不足は心気虚・または心陽虚です。
それに心血虚や心や肺の陰虚・また水腫の場合は水気凌心など様々な捕らえ方があります。

でも心は疲れて動けない状態ですから、心気は補っておかなければなりません。
それには心気と心陰も補える麦味参顆粒が倦怠感もとれてとても良い方剤です。
もし冷えが酷いなら真武湯などの附子剤が有効です。

心臓も身の内ですから、身体が元気になれば心臓も元気になるはずです。