平成27年9月 中薬研究会全国大会おいて①

不妊症:成功率を高める「周期調節法」の極意 中医学講師 陳志清先生

中薬研究会全国大会① 女性の社会進出が進み 晩婚化など子作りを始める年齢があがっているせいもあると思いますが、不妊治療を受ける人も増えています。

 日本婦人科学科会の発表によると2012年国内医療機関で約326,000回の体外受精が行われ出産数は37,953人だそうです。約11.6%になります。

 日本中医薬研究会の2014年の統計で不妊での来店数3872人、妊娠1106人、出産783人(20%)、自然妊娠・人工授精・体外受精も含んでいるので一概に数値の比較はできませんが・・・

 『周期調節法』は南京中医薬大学教授国医大師 夏桂成先生が構築した理論です。これは弁証論治を進化したものです。

1、四診合算(望診・問診・聞診・切診)を総合的に判断する
2、弁証 八綱弁証・気血水・臓腑・経絡など
3、治則と方剤の決定

 ・・・女性の身体は血は不足しがちで、気は余っている(少血多気)
 だから 補血・理気は重要!
 周期療法において基礎体温により気血、陰陽をみる
中薬研究会全国大会②
 月経周期はホルモンの変化や卵巣の変化また子宮内膜の変化と関係しています。

中医学でみる基礎体温

中薬研究会全国大会③

 ■月経期・・・陽から陰へ転化

 ■低温期・・・陰の時期

 ■排卵期・・・陰から陽に転化

 ■高温期・・・陽の時期

 月経周期は陰陽消長と相互転化によってなりたっている
 (昼から夜、夜から昼へという繰り返しもまた陰陽消長と相互転化)

月経周期の中医学でみると

 ■月経期・・・月経血の排泄という動きのある時期で気血が動く時期で、その動きがスムーズで無いと瘀血が生じやすい時期です。

治則のポイントは温経活血

 ■卵胞期・・・月経により気血が不足する上に卵胞が大きくなり内膜も厚くなるので気血が必要です。
  治則のポイントは気血陰液の補充。

 ■排卵期・・・LHサージ・排卵など大きな動きがある時期でエネルギーが必要です。
  治則のポイントは滋陰補陽・理気活血。

 ■黄体期・・・内膜が柔らかくなり着床の準備の時期です。体温がしっかり上がるのに陽気が必要です。
  治則のポイントは補陽と養血。

よく使われる漢方薬

 ■養血調経・・・婦宝当帰膠の70%近く入っている当帰は女性の聖薬ともよばれ補血調経の働きがあります。月経の全周期につかわれます。

 ■活血化瘀・・・冠元顆粒は4種類の活血化瘀薬と2種類の理気薬でできています。
  ・滋陰益精 杞菊地黄丸、補肝腎・滋陰養血できます。亀鹿仙 滋陰益精に力のある漢方食品です。
  ・活血促排卵の為に 冠元顆粒+逍遥丸
  ・温補腎陽 参茸補血丸 補腎益精温陽の働きが強い漢方薬です。
  ・双料参茸丸 やはりとても力のある漢方薬です。

周期調節法の応用

*35歳以上の高齢出産
 素問に35歳で陽明の脈は衰え、顔も色艶も衰え 髪も堕ち始める・・と書かれているように気血と腎精が衰え始めるのが特徴。
 充分に腎精をおぎなって、不足による虚熱(陰虚陽亢)になっていないか注意する。
 対策として 亀鹿仙・二至丹・瀉火補腎丸・ミンハオ・心脾顆粒など

*ホルモン療法を受けている
 陰虚火旺になっている場合…亀鹿仙・瀉火補腎丸・二至丹+逍遥丸など
 瘀血になっている場合…婦宝当帰膠+冠元顆粒+杞菊地黄丸または海精宝など
 痰湿瘀血 気陰両虚になっている場合…チャガ・冠元顆粒・麦味参顆粒
 陽亢陰傷の場合…二至丹・心脾顆粒・加味逍遥散

*基礎疾患がある時
 甲状腺機能低下…低温期から益気温陽
 子宮内膜症…全周期 活血化瘀 冠元顆粒・水快宝など

成功率を高めるポイント

 ①原因から究明

 ②夫婦が共に対策をとる

 ③4つの要素
  1、周期調節法など中医学による対策
  2、メンタル面のケア
  3、養生(生活習慣の改善)
  4、中西医結合(中成薬とあわせて高度生殖医療)